ブログ(仮)
Posted by l.c.oh - 2006.04.10,Mon
急遽ローマ行きが決まってあわてて読んだ本第2弾。大体感想は『新約~』と同じですが、おそらく新約聖書よりマニアックな旧約聖書を題材にしている分、かえって面白かった。
3月6日、フランクフルトに向かう飛行機の中で読了
★★★★☆
3月6日、フランクフルトに向かう飛行機の中で読了
★★★★☆
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Posted by l.c.oh - 2006.04.10,Mon
フィッツジェラルドといえば、ロストジェネレーションの代表的作家。最近は、村上春樹氏が盛んに翻訳しているため、知っている人も多いのではないでしょうか。
『グレート・ギャツビー』があまり面白くなかった記憶があったのであまり期待していなかったのですが、思いのほか読み易かった。20世紀前半のアメリカの様子やアメリカ人観がうかがえて、なかなか興味深い本でした。今度は村上春樹訳の本も読んでみようかしら。
3月5日読了
★★★☆☆
『グレート・ギャツビー』があまり面白くなかった記憶があったのであまり期待していなかったのですが、思いのほか読み易かった。20世紀前半のアメリカの様子やアメリカ人観がうかがえて、なかなか興味深い本でした。今度は村上春樹訳の本も読んでみようかしら。
3月5日読了
★★★☆☆
Posted by l.c.oh - 2006.04.10,Mon
急遽ローマ行きが決まってあわてて読んだ本。第1弾。世界一のベストセラーのエッセンスを阿刀田氏の軽妙な文章で切り取った、超入門書。せっかくイタリアの美術館に行って宗教絵画を見るなら、聖書についての基本的な情報はあるに越したことはないわけで。
個々のエピソードは聞いたことがあっても、新約聖書の全体像が見えている人は案外少ないのではないかと思います。神学的な正当性などは知りませんが、新約聖書の全体像が見えてくる良書だと思います。
3月3日読了
★★★★☆
個々のエピソードは聞いたことがあっても、新約聖書の全体像が見えている人は案外少ないのではないかと思います。神学的な正当性などは知りませんが、新約聖書の全体像が見えてくる良書だと思います。
3月3日読了
★★★★☆
Posted by l.c.oh - 2006.02.22,Wed
- 綾辻 行人
- 水車館の殺人
館シリーズ第2作。
第1作目の『十角館の殺人』を書いてからシリーズ化することになったとあとがきにも書いてあるとおり、シリーズものらしい要素はあまり強くありません。シリーズ全体(さらにはシリーズを超えて)が有機的に連携している森博嗣の小説になれていると、ちょっと物足りなさを感じます。
トリックとかバックストーリーには「そうくるか!」というものが結構ありましたが、犯人探しに限ればいまいち。
2006年2月19日
★★★☆☆
Posted by l.c.oh - 2006.02.22,Wed
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がんに侵された元(?)恋人(東由多加氏)との闘病と、自らの出産を描いた小説です。いわゆる私小説。
ものすごい小説であることは確かだと思います。
今まで読んだ柳美里の作品は、彼女のエネルギーが目までは伝わってきても脳に響かなくて、読んでいて、誰かが誰かを説教している場面に立ち会わされたようなしんどさが強かったのですが、この小説はそうではありません。
1冊目・2冊目あたりは、そのエネルギーにただただ圧倒されるままに読みました。そのあとは、エネルギーの強さとがん治療の過程などの詳細すぎる描写に多少辟易しながら、読まなければいけないような義務感に引っ張られるように読まされてしまった印象です。
エネルギーの質も、ただ負に、内側に向かうだけではないような気がします。これは、息子の存在が大きいのでしょうが。
難しいことはよくわかりませんが、東氏の言ったように、作家柳美里はこの小説で一回り成長したのかもしれません。
2006年2月15日読了
★★★☆☆
Posted by l.c.oh - 2006.02.11,Sat
- 高野 和明
- 13階段
友人の勧めで読んでみた本、平成13年度の江戸川乱歩賞受賞作です。
犯行時刻前後の記憶を失ったまま死刑判決が執行されようとしている死刑囚の冤罪を晴らすために、刑務所の職員と出所したばかりの青年が事件の真相を追いかける話です。
エンターテイメント作品として見たときに、非常に面白い作品だったと思います。死刑や法・政策の批判についての重い重い議論が随所にちりばめられていながら、物語自体が滞ることなく、謎解きものとしての面白さを十分に味わうことができました。後半から結末にかけてのスピード感はかなりのもので、多くのレビューが「一気に読んでしまった」といっているのも納得です。
一方、この小説が提起している「死刑制度は廃止すべきか」、「多様な人を法律で規制することの限界」、さらには、「人が人を裁くことの矛盾性」という問題については、特に法律を学ぶ者としては常に考え続けなくてはいけない問題だと思います。中でも、死刑制度については、多様な人の多様な感情がひどく交錯する問題で、扱いが難しい。とりあえず、印象に残った一文として、「死刑の議論は、人を感情的にさせる何かがある」という刑務官のせりふをあげて、お茶を濁すことにします。
とても面白い作品なので、おすすめします。
2月11日 自宅で読了
★★★★★
Posted by l.c.oh - 2006.02.09,Thu
- 椎名 慎太郎
- 遺跡保存を考える
遺跡保存を、主として制度の問題点を中心に検討する本です。検討する、といっても、岩波新書なので、非常にやさしく書かれています。
遺跡を保存するということは、開発を犠牲にすることにつながるため、この2者のバランスが重要になります。また、一度失われてしまった遺跡は、元に戻すことができません。その意味で、自然環境保護と開発のバランスを考えることとよく似ています(現に、環境法を主に検討している学者は、文化財についても関心が強いことが多いです。「歴史的環境権」という言葉もあるようです。)。
この本が出たのは1994年ですが、自然保護についてはそれ以降非常に社会の関心が高まっている一方、遺跡の保存への関心はなお高いとは言いがたい状況でしょう。遺跡に限らず、文化財保護法制はまだ非常に貧弱なのは間違いのないことで、法整備を進める必要があるのですが、その必要性があまり知られていないため、大きな議論にはなってこないのです。ぜひ広く関心を持ってもらいたい分野です。
この本自体は、遺跡保存に軸足を置いて議論しているので、一面的な議論もないわけではないのですが、社会の関心を喚起しようという意味で、非常に優れた本だと思います。行政法の学者の方が書いていますが、原告適格(小田急訴訟の時に書いたことがあります。)の話とかも分かりやすく書かれているし、吉野ヶ里遺跡とか長屋王の邸宅の跡とかのメジャな遺跡を多く取り上げていますので、法律を全く知らない人でも抵抗なく読めると思います。
2月9日 自宅で読了
★★★☆☆
Posted by l.c.oh - 2006.02.09,Thu
- 鷺沢 萠
- さいはての二人
鷺沢氏の最後の恋愛小説集だそうです。
恋愛小説集とはいっても、世に言う「恋愛」の要素はさほど強くなく、鷺沢氏が30歳前後からずっとテーマとしてきた「帰属感」が恋愛を通して描かれる小説です。端的にいうと、「家族(ホーム)」がテーマなのでしょう。特に表題作は、『ウェルカム・ホーム』という小説と非常によく似ていて、「美亜のウェルカム・ホーム」とでもいう作品です。
加えてこの本では、死が大きなテーマになっています。鷺沢氏は亡くなる直前、死をいかに見つめていたかがちょっと分かるような気がします。
日本語がうまいのは相変わらず。素敵な小説集です。
2月9日 自宅で読了
★★★★☆
Posted by l.c.oh - 2006.02.08,Wed
- 鷺沢 萠
- ありがとう。
鷺沢萠のエッセイ集です。
僕は、この人の書く文章が好きです。内容もさることながら、鷺沢氏ほど美しい・うまい日本語の使い手を僕は知りません。20歳までには緻密で繊細な日本語は完成しており、25歳くらい(多分)を境に力が抜けて、「美しい」文章から「うまい」文章になっていきます。高校後半から大学前半までは、まさにバイブルのように常に枕頭に作品を置いていた作家です。
なので、昨年4月に鷺沢氏が亡くなったときには、非常に大きな衝撃をうけました。これ以上この人の文章が読めなくなることに、勝手に喪失感を感じていました。
実はこの本、『ナグネ・旅の途中―場所とモノと人のエッセイ集』というタイトルで、単行本が発行されています。文庫本しか買わない主義の僕ですが、この本は鷺沢氏が亡くなった直後に購入していました。「買わないでいいかぁ」と思っていたのですが、手にとって見ると、裏表紙には「未発表原稿も収録」の文字が!ということで、角川文庫の計略にかかって買ってしまいました。
自らも言っているように、「社会派」の色彩が強いエッセイも結構入っていますが、メインの主題は「旅」「帰属性」です。内容については昔ほど素直に共感できるものばかりではなくなっているのですが、日本語の使い方はやっぱりうまい。
どうでもいいことですが、表紙の写真が左手に腕時計をしているのが気に食わない。腕時計を右手にしているっていう話(「嘘と腕時計」)を収録するなら、右手に腕時計をして表紙を作ってほしかったな、などと思ってみたり。本当にどうでもいいですが。
2月8日 自宅で読了
★★★★☆
Posted by l.c.oh - 2006.02.08,Wed
- 森 博嗣
- レタス・フライ
森博嗣氏の短編集です。ショート・ショート5編を含む、9編が収録されています。
短いものについては、
・スカイ・クロラシリーズのような生死感というか、世界観というかに共感できないと面白くないであろうもの
あるいは、
・解決が提示されず問題の発見を楽しめるようでないと面白くないであろうもの
で、評価が分かれる作品だと思います。個人的にはそこそこではあるが、「面白い!」というほどのものではなし。
やや長いものは、S&MシリーズやVシリーズ、Gシリーズが深く絡んできていて、これらを読んだことがある人にはサービス精神旺盛な作品となるでしょうが、読んだことがない人にはなんのことやらよくわからないと思います。
よって、森博嗣好きで、今までの作品をある程度読んでいる人以外にはおすすめできません。
2月8日 通学中に読了
★★☆☆☆
僕が(一部)書いた本が出版されました
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