ブログ(仮)
Posted by l.c.oh - 2005.12.05,Mon

- 小澤 征爾
- ボクの音楽武者修行
世界的指揮者の小澤征爾が若いときに書いた自伝的エッセイです。
若いころの小澤征爾自身や他の著名な音楽家のエピソードを興味深く読みました。あと、1960年前後のヨーロッパの雰囲気や、当時留学していた日本人がどのようなことを考えていたのかもうかがえてなかなかおもしろい。
「本としては」それ以上ではないように思いますが。
12月4日 移動中に読了
★★☆☆☆
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Posted by l.c.oh - 2005.12.04,Sun

- 小川 洋子
- 博士の愛した数式
第1回本屋大賞受賞作、本当に待ちに待った文庫化です。
期待にたがわぬ、非常に面白い小説でした。
80分しか記憶がもたない元数論の教授と家政婦、その息子の交流を描いた物語です。
奇妙な設定とそれを活かす構成のうまさ、美しい日本語、静謐な雰囲気という小川洋子の特徴は相変わらずです。このような小説としてのうまさもさることながら、この小説の一番の持ち味は、数論の「美しさ」がうまく小説の中にちりばめられている点にあるのだと思います。
数論については、僕も詳しいことは知らないので何ともいいがたいのですが、整数のみを対象として、外部の事情や感情を排除している点で、あらゆる学問の中でも最も「純粋な学問」と言ってよいのではないかと思います。この純粋性が、小説に描かれた博士の「穢れなき心」性と共鳴して、非常にきれいに描かれています。
普段何気なく見ている数字が「秘密」を解き明かされていくのは、興味深いものです。
映画化されるみたいですね。博士が寺尾聰というのは、なかなかナイスなキャスティングです。
12月3日 移動中に読了
★★★★★
Posted by l.c.oh - 2005.12.02,Fri
- 内田 貴
- 契約の再生
名著の呼び声の高い、内田貴東京大学教授の本です。
2~3年前読んだことがあるのですが、当時は民法をほとんど理解していなかったので、ある程度体系が頭に入ったところで再読しました。
大学の民法の授業で恐らく最初に教えられる、一番単純な形の契約(例えば、単純なものの売買)を基礎として作り上げられた「古典的契約理論」が、現実に適合しなくなっている、という問題意識のもと、代替的な理論枠組みを模索するアメリカでの議論を紹介しています。中でも、内田教授の依拠する「関係的契約理論」の紹介に重きが置かれています。
日本の民法の解釈論へのインパクトについては、あまり紙幅が割かれていません。これについては、10年後に書かれた『『契約の時代―日本社会と契約法 』という本で詳細に扱われているようですが、僕は読んだことがないので、なんともいえません。
内田教授は恐らく、アメリカの学界のような活発な議論が、本書をきっかけに起こることを期待していたのだと思います。でも実際はあまり議論がなされたような印象はありません。本書が発行されたのは1990年ですが、90年代の社会的な変動のため、このような基礎理論に十分な時間を使えなかったのではないかと思います(僕の知らないところで大きな議論を呼んだのかもしれませんが。)。
文章は、内田民法(教科書)のように、法律書の中では非常に読みやすい部類に入ると思います。ただ、書いてある内容は結構高度なので、民法を一通り勉強してからでないと難しいでしょう。
「関係的契約理論」の肯否や、具体的解釈論の妥当性はともかくとして、内田教授の分析は非常に鋭い点を突いているところがあると思います。特に、日本民法の解釈論における「形式論vs実質論」の分析(本書の議論の中核とはちょっと離れているところですが。)は、個人的にとても興味深い。これについては、(誰も読まないであろうことを覚悟の上で、自分の思考をまとめるために)おいおい書いてみたいと思っています。
12月1日 通学中に読了
Posted by l.c.oh - 2005.12.01,Thu

- 恩田 陸
- ライオンハート
一生に一度だけ、「時を越え、空間を越え、男と女は何度も出会う。」「切なくも心暖まる、異色のラブストーリー」(裏表紙紹介文より)だそうです。
章ごとに扉絵を掲げ、それと抽象的な関連性を持ってストーリーを展開する手法はなかなか。日本語の使い方もなかなか。ただ、「恩田陸って器用だな」という以上の感想はない。買ったときからある程度予想はついていたが、個人的に好みの種類の小説ではなかった。
11月21日 通学中に読了
★★☆☆☆
Posted by l.c.oh - 2005.12.01,Thu

- 重松 清
- 流星ワゴン
《本の雑誌》がらみでもう1冊。これは、《本の雑誌》で年間ベスト1だったそうです。
同じようなことを書きます。面白いのは面白いのですが、僕のベスト1にはなりません。
「死んじゃってもいいかな」と思っている人の元に現れて、人生の岐路になった場所にその人を連れて行ってくれるワゴン車での旅の話です。テーマは「父親」。「父親」であることに難しさを感じている人には響く小説なのかもしれませんが、僕は父親ではないのでいまいちだったのかな、と思っています。
登場人物はみんな普通の人ですが、結構魅力的に描かれています。
11月10日 通学中に読了
★★★☆☆
Posted by l.c.oh - 2005.12.01,Thu
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新潮社《本の雑誌》が選ぶ、30年間のベスト30、堂々の第1位をとった小説です。
面白いのは面白いですが、30年間のナンバー1というほどのものではないと思います。
事故で透明になってしまった証券マンの、生き抜く苦難を描いた小説、といってよいでしょう。実際透明人間になったら生きるのは大変だ、ということをうまく書いていると思います。
個人的には、外国の小説はあまり好きではありません。理由は2つあります。小説も国民性のようなものが顕著に出ていて共感しにくいことが1つ。もう1つは、翻訳の巧拙に影響を受ける面が大きいことです。
この小説は、翻訳はかなりこなれていると思います。しかし、特にアメリカの小説の場合は傾向として、人間全肯定的な雰囲気や、体全体を使って喋っているようなわざとらしい表現があることが多く、この小説もそういう感じをうけてしまったので、個人的にはいまいち入り込めませんでした。
11月7日 通学中に読了
★★☆☆☆
Posted by l.c.oh - 2005.12.01,Thu

- 筒井 康隆
- 最後の喫煙者―自選ドタバタ傑作集〈1〉
筒井康隆のドタバタ短編小説自選集。
買ってから気がついたけど、高校時代に筒井康隆にはまっていたときにほとんど既読でした。
短編小説はアイディア勝負の部分が結構あります。筒井康隆のユニークさはここで言うまでもないことだし、アイディアの活かし方もうまいので、そういう意味では短編がおもしろくないわけはないのです。
あんまりきれいな書き方はしないし、よくいわれるように「エロ・グロ・ナンセンス」なので、生理的に受け入れられない方もいるかも。
10月28日 通学中に読了
★★★★☆
Posted by l.c.oh - 2005.12.01,Thu

- 筒井 康隆
- パプリカ
筒井康隆が断筆宣言をする直前に書いた小説です。
他人の夢にジャンクションして精神を探る、夢探偵を題材にした小説です。
夢野久作『ドグラ・マグラ』の紹介に、「一度は精神に以上をきたすと伝えられる、一大奇書」とありましたが、個人的には『パプリカ』の方がよっぽど強烈だと思います。
夢と現実の交錯、というのは小説にはありがちなことではありますが、この小説ありがちな小説とは大きな差があります。
まず、後半のドタバタ感が圧倒的です。前半が面白くないわけではないのですが、これはちょっと毛色の変わった小説を読んでいるときの面白さ。先に進むにしたがって、ナンセンスさも小説のスピードも加速度的に上昇していきます。筒井康隆の本領発揮、こうなるともうやめられません。
さらに、小道具が興味深い。小道具の中でも、おもしろいのが「PT機器」と呼ばれる一群の機械類。これを使うと他人の夢をのぞいたりジャンクションしたりできるという装置類で、精神病の治療に使われるという設定ですが、もしかしたらそのうちこのような機械も登場するかもしれませんね。恐ろしい話です。
最初のほうに出てくる理屈っぽい部分が引っかかって読みにくさを感じた点もありますが、ナンセンス小説に抵抗がない方には是非おすすめしたい本です。
10月27日 自宅で読了
★★★★☆
Posted by l.c.oh - 2005.12.01,Thu
します。毎日、というわけにはいかないと思いますが、ネタがあるときは更新を心がけますので、のぞいてやってください。
まずは更新停止中に読んだ本の話から。
まずは更新停止中に読んだ本の話から。
Posted by l.c.oh - 2005.10.27,Thu
このところ、更新が滞っていてすみません。
都合により、11月末まで更新を停止する予定です。
のぞいてくださる方には申し訳ありませんが、ご了承ください。
都合により、11月末まで更新を停止する予定です。
のぞいてくださる方には申し訳ありませんが、ご了承ください。
僕が(一部)書いた本が出版されました
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