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Posted by l.c.oh - 2005.12.27,Tue
 近くでカルテットの演奏会があったので、聞きにいってきました。

 演奏は「Jupiter弦楽四重奏団」、桐朋音大の学生で結成されたカルテットです。
 チェロの宮田氏が僕の高校の後輩(面識はない)ということ。まだ1年生ながら、今年の日本音楽コンクールチェロ部門で1位をとったそうです。故郷に錦を飾る意味合いもあったようで。
 会場は、栃木県の益子町民会館ホール。1007席のホールですが、学生のカルテットの割には、半分以上埋まってました。びっくり。まぁ、半分益子町民の社交場状態でしたが。

 曲は、4人がそれぞれソロの曲を1曲づつ、あとは、ヤナーチェクの「内緒の手紙」とシューマンの3番(内輪の人は、nullがいつかの駒場祭でやった謎の曲といえばわかるかな。)をやりました。
 全体の感想としては、まず、非常によくまとまったカルテットだな、ということ。表現としても和声の作り方にしても、結成して1年足らずとは思えないほど、4人に一体感がありました。それから、ビオラがうまい!ビオラは原麻里子さんという、この春ビオラに本格転向したもとバイオリニストだそうですが、楽器の鳴りがすごい。演奏会の最初のエネスコ「演奏会用小品」(ビオラソロの曲)の時点で、やられました。4人の中では、ビオラが突出してうまかったと思います。ビオラがうまいカルテットというのは、聞いていて非常に安心感があるもので、「さらわにゃなぁ」と思いを新たにしました。

 ヤナーチェクのできはいまいちな印象です。ヤナーチェクの独特の和声法が消化し切れていない感じで、ロマン派のカルテットのような響きになってしまっていたように思います。やっぱり難しいんですね。
 一方、シューマンはなかなかよかったと思います。出色のできは、4楽章(但し、前半)。彼らは恐らく3楽章に一番気合を入れていて、その3楽章は美しい仕上がりになっていたように思いますが、若干硬い印象がありました。一方4楽章は、3楽章が終わっていい意味で力が抜けたようで、4楽章の特徴的なリズムのノリがよかったように思います。ただ、最後のころは疲れてきたのかあのリズムに飽きてきたのか、だんだんテンションが低くなってしまったのが残念。
 アンコールは、(ソロの曲を含めてややマニアックなプログラムをカバーするかのように)メジャーな曲が2曲並びました。「アイネクライネ」と「君をのせて」。このアンコールには、ヤナーチェクに「?」な観客も喝采でした。

 演奏をしたJupiter弦楽四重奏団は、2006年1月15日に紀尾井ホール(小ホール)でシューマンの3番をやるようです(→紀尾井ホールHP内、小ホールの演奏会カレンダー)。入場は100円以上カンパ制みたいなので、時間のある方は行ってみてはいかがでしょう?100円以上の価値は絶対にあると思います。


どうでもいいこと
 本当にどうでもいいんだが、「ラストイヤーコンサート」という名前ってどうなんでしょう?主催者としては、恐らく「今年最後の演奏会!」的な気分でつけたのだと思うんだが、普通に考えて、これじゃ「去年の演奏会」がいいとこ。へたすりゃ、「(人類)最後の年の演奏会」と考えられないこともない。せめて、「last concert (in this year)」か「year's end concert」でしょう。
 「ラストイヤーコンサート」でgoogle検索をかけると、8件引っかかる。実はこういうよび方があるのか!?
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