ブログ(仮)
Posted by l.c.oh - 2005.09.26,Mon
- 小川 洋子
- やさしい訴え
まず最初にお断りしておきます。僕は、身振り手振りを交えて盛んに主張するような小説や、わざとらしさが目に付く小説はあまり好きではありません。静かであまり語らない小説を好みます。特にテンションが低いときには、しっとりとした小説に静かに身を浸すのが最高の気分転換になります。
今日僕は、ちょっとへこみ気味でした。そして、この小説は、そのような状態の僕にとってはすばらしいタイミングで出てきました。
夫から逃れてきた女性、楽器が弾けなくなった元ピアノ弾きのチェンバロ製作者、婚約者を失ったチェンバロ製作者の助手の3人の不思議な関係を描いた物語です。三角関係といってしまうと俗っぽくなりますが、まぁ、そんな感じです。先取りしてしまうと、解説にある、「瑠璃子は新田氏にとって楽器だった。でも、薫さんは音楽そのものだ。」というのが3人の関係を的確に表現していると思います。
物語は淡々と進みます。単調だと感じる向きもあるかもしれません。でも、今日はいい具合に沁みたので、おすすめ度は満点をつけちゃいます。
9月26日 自宅にて読了
おすすめ度:★★★★★
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